会津若松と日光今市を繋ぐ会津西街道沿いにある大内宿では、毎年7月2日の半夏生の際に「大内宿半夏祭り」が催されます。
この地で行われる高倉神社の祭典では、神々しい猿田彦命(さるたひこのみこと)が先導する白い装束と烏帽子をまとった渡御行列が厳かに進行されます。
江戸時代からの歴史を色濃く残すこの宿場町は、茅葺の家々が整然と並び、昔の生活様式を映し出す大内宿町並み展示館も設けられています。
大内宿半夏祭り2024いつ?時間や場所など基本情報
大内宿半夏祭り(おおうちじゅくはんげまつり)の開催概要は以下となります。
【開催日】
2024年7月2日(火)
【場所】
大内宿
福島県南会津郡下郷町大内山本8
【時間】
渡御行列
12:00頃~:高倉神社本殿にて神事
12:30頃~:渡御行列 本殿を出発
14:00頃~:南仙院前神事
15:00頃 :行列渡御終了
【料金】
無料
大内宿半夏祭り2024アクセス
【場所】
大内宿
福島県南会津郡下郷町大内山本8
【電車】
会津鉄道「湯野上温泉駅」からタクシーまたは、バスで約20分「大内宿入口」下車
【車】
東北自動車道「白河IC」から国道118号経由で約40キロ・60分
磐越自動車道「合図若松IC」から国道118号経由で約35キロ
大内宿半夏祭り2024駐車場
以下の駐車場があります。
満車になるので早めに現地に到着するようにしましょう。
【大内宿 お客様駐車場】
〒969-5207 福島県南会津郡下郷町大内
普通車:500円
大型バス:3,000円
マイクロバス:1,500円
バイク:無料
大内宿半夏祭り歴史や由来と見どころ
大内宿半夏生祭りは、毎年7月2日の半夏生に開催され、後白河天皇の第2皇子・高倉以仁王を祀る約800年の伝統を持つ高倉神社の祭典です。
元々は高倉以仁王の命日である旧暦5月19日に執り行われていましたが、田植えの忙しい時期と重なるため、一年の半ばにあたる半夏生に変更され、五穀豊穣や家内安全を祈る行事へと変化しました。
この祭りは、大内宿の豊かな歴史と文化を今に伝える重要なイベントとなっており、数多くの観光客がこの祭りを見物に訪れます。
大内宿は、江戸時代には会津若松市と日光今市を結ぶ主要な宿場町として栄え、豊臣秀吉や伊達政宗が通過したことも記録されています。
1981年4月、この町はその保存された宿駅制度の町並みで国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、福島県の代表的な観光地の一つとされています。
30軒を超える茅葺きの民家が並ぶ町並みは、昔話に登場するような雰囲気を持ち、「売らない・貸さない・壊さない」という三原則に基づき、住民自らが伝統的な景観を保持しています。
祭り前夜には高倉神社で宵宮祭が開催され、責任者たちが集まり、行灯やろうそくで照らされた中で、神主の指導のもとで最終的な準備が行われ、御神酒を共にしてから夜を迎えます。
祭り本番では、神社前に白装束と烏帽子を纏った男衆が列をなし、正午過ぎに神社を出発し、集落を練り歩きます。
沿道ではのぼりが風になびき、白装束を着た男衆や子供たちが神輿や神具を担ぎ、御獅子や天狗が続きます。
行列は途中で二度休憩を取り、午後2時頃に南仙院で神事が執り行われます。
大内宿半夏祭りは、古き良き日本の風景を今に伝える貴重な伝統行事として、地元住民にとっても訪れる観光客にとっても大切な祭りとされています。
大内宿半夏祭り2024まとめ
当祭祀は、七十七代後白河天皇の次男である『高倉以仁王』をお祀りしています。
高倉以仁王は、当時勢力を誇る平清盛が父・後白河天皇を苦しめているのを憂い、平家打倒の勅命を発布し、源三位頼政とともに起兵しました。
ただ、宇治川での戦いに敗れ、少数の供の者たちとともにこの地に逃れ、ここ「玉三段」と呼ばれる場所で一時期、隠れ住んでいました。
かつて大内は山本村と呼ばれていたが、皇子が「高峰の風吹き戻す山本に心とどめし道しるべして」と詠むことで、都との類似を詠み、後に宮中の大内裏に因んで「大内」と命名されました。
村民は高倉以仁王を高倉大明神と仰ぎ、その命日である五月十九日を伝統的に祭祀日としてきましたが、明治十七年からは現在の七月二日、半夏の日に祭祀を行っています。